第10章
農業を再生する
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英リンカンシャー州キャリントンにある嫌気性消化装置設備。トウモロコシやまぐさを原料に、圧縮して原料やバイオメタンを作りだし、排出水(消化液)は肥料として再び畑に散布。背景に見える温室は、写真撮影時はまだ建設中だったもの。
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嫌気性消化装置は生分解性物質をバイオメタンに転換し、農園で使用する車両に電力供給しており、1万世帯分の電力に相当。さらにこの処理工程で発生した熱を回収し、穀物や木くずの乾燥、オフシーズンのイチゴ栽培に利用し、フードマイレージや環境負荷の軽減に役立てている。
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6ヘクタールの温室を上空から写した一枚。英リンカンシャー州キャリントンにある嫌気性消化装置設備の隣に設置。
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2021年3月、英リンカンシャー州キャリントンにある新しい温室で初めてイチゴを収穫。国内でも高度なハイテクを駆使した持続可能な農業。この時期に輸入されるイチゴの不要なフードマイルの低減を可能に。隣接する嫌気性消化装置からの再生可能エネルギーによる電力と熱を利用した巨大温室。広さは、6ヘクタール。イチゴ畑は全長424m、832の畝があり、70万株が植えられており、最終的な生産量は毎年750トンで国内の消費者に届けられる。これは、効率性に優れた循環型農場システムの最新設備。ダイソンファーミングチームが開発。カーボンニュートラル農業の実現に向けて貢献している。
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天気の良い日に英リンカンシャー州ダイソンファーミングにて。ジャガイモのために盛り土の作業中。
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ダイソンファーミングは英国内最大級のエンドウ豆生産者。畑で収穫した作物は120分以内に冷凍し、鮮度を保つ。
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ダイソンファーミングでは年間数十億のエンドウ豆を生産している。
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春の大麦収穫の様子。ダイソンファーミングにて。質の良い作物を栽培しているため、この後は取引先のビールメーカーで加工される。
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質の良い小麦を収穫中。敷地内の穀物貯蔵庫で保管し、ビスケットの材料へ。
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畑の排水が悪いと収穫量が落ち、作物の出来が悪くなるため、水路をさらい、深く掘り起こした。畑をまたがる排水管によって水路へと水が流れるようにし、畑全体の配管を掃除し、交換を実施。
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ファーミング全体の水量バランスを通年で保つため、ノクトンに5,000万ガロンのため池を作った。小規模だが、ドリップテープを使った点滴灌漑によってジャガイモなどの作物を栽培。ため池の周囲には特別に設計した縁(へり)設置。水量にかかわらず、野生動物が水を飲んだり、浴びたりも可能。ため池は15ヘクタールの野草に囲まれており、蜂や蝶などの花粉媒介昆虫に好ましい環境に。周辺の景観に工学的な手を加える場合でも、そこに強制的な負荷をかけるのではなく、完全に周囲に調和させることが可能。
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ダイソンの自然資本プログラムの一環。野生動物保護のため、フクロウの巣箱を設置。