ダイソン インスティチュート オブ エンジニアリング アンド テクノロジー|プレスリリース|ダイソン
 

2017年10月3日

学位取得と最先端のエンジニアリングを用いた仕事経験を同時に:
ダイソン インスティチュート オブ エンジニアリング アンド テクノロジーが
第1期生を迎えました

 

英国時間2017年9月14日(木)にダイソンは、現エンジニアリングを志す学生たちが、英国学校法人 ダイソン インスティチュート オブ エンジニアリング アンド テクノロジー(以下、本校)で、高等教育の学びをスタートさせました。英国ウィルトシャー州マルムズベリーのダイソン テクノロジーキャンパス(研究開発施設)内にある本校の4年制エンジニアリング学位コースには、定員25名に対して850名以上の出願がありましたが、出願者が非常に優秀だったことから、33名を学生エンジニアとして迎えることとなりました。

このインスティチュートは、それまでダイソンがジェームズ ダイソン財団として行ってきた英国におけるエンジニア不足への取り組みや、未来のエンジニアを育てる学校や大学での活動を発展させたものです。2017年4月27日に議会を通過し女王陛下の裁可を受けた「高等教育および研究法(Higher Education and Research Act)」は、官僚主義的手続きを廃し、高い品質の教育提供者が、より幅広い選択肢と柔軟性を学生に提供できることを目的として作られた法案で、本校はこれに基づく初の大学です。

学生エンジニアは、入学後それぞれの領域で世界的な専門家である、ダイソンの現役科学者やエンジニアから指導を受けます。また、ワーウィック大学WMG(ワーウィック・マニュファクチュアリング・グループ)の研究者が学術教育を担当します。学生は、高度な科学およびエンジニアリングの理論と、実際のプロジェクトにおける実現的で実践的なエンジニアリングを総合的に学ぶことができます。また、在学期間を通して給与を得ながら、負債を負うことなく高等教育を修了することができ、4年間の課程を修了した際には大卒者としてダイソン入社の機会が得られます。

ジェームズ ダイソンは次のように述べています。「英国は深刻な大卒エンジニア不足に陥っており、科学、テクノロジー、エンジニアリングが脅かされています。学生エンジニアたちは学業を進めながら、世界をリードする現役エンジニアのそばで新しいテクノロジーを開発し、実際に製品を生みだし、それらはやがて世界中の家庭で利用されるようになるでしょう。学生がこれからの4年間でどれほど素晴らしいことをやってのけるのか、それを見るのを楽しみにしています。そして、彼らがその後長くダイソンで働きたいと思ってくれることを期待しています」

教育の新しいアプローチ
ジェームズ ダイソンは、英国のエンジニア不足を長い間訴えてきました。エンジニアリング職への就職者数には、毎年69,000人の不足が出ています。つまり、各企業はエンジニアを海外で探さざるを得なくなっているのです。
2016年3月、ジェームズ ダイソンは、英国のジョー ジョンソン大学・科学・研究・イノベーション担当大臣から「高等教育および研究法」の法案が議会を通過したことを機に、これまでとは違う新しい大学の創設を勧められました。本校の設立は、ダイソンが有する研究開発およびデザインの専門性と、指導の文化を、「教育のre-engineering (再構築)」という、新しい目標に焦点を合わせる機会となりました。

その18カ月後、ダイソンから2,200万ポンド(約31.9億円*)の出資を受け、本校が開校されました。

  • 今回入学する学生エンジニアのうち27%が女性。これは英国平均の16%を大きく上回る。
  • 入学者には、ケンブリッジ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンなどの一流大学に合格していた学生も。
  • 第1期生の66%が、Aレベル(高校卒業資格)で1教科以上の「A*」(90%以上の得点)を取得。

発展するウィルトシャーキャンパス
本校の建物は、マルムズベリーの広大なキャンパスに追加して建てられます。このキャンパスには3,500名の従業員が在籍しており、敷地内にカフェ4か所、万全の設備を備えたジム、全長1マイル(約1.6km)の自然歩道を擁しています。本校の学生エンジニアは、特別に設計された宿舎村や、図書室、カフェ、バー、映写室、ショップを備えた円形の2階建てビルを利用することになります。

 

ダイソン テクノロジーキャンパスには、モジュール式の宿舎用ユニットも設置される予定です。このユニットは3層を積み上げる構造で、少しずつ位置をずらして配置されます。各ユニットは設備完備でサイズは4mX8mで、就寝・学習用のスペースとバスルームを備え、収納も充実しています。大きな窓からは、魅力的なウィルトシャーの眺望を堪能することができます。各ユニットは内装も含めて完成品としてキャンパスに納品され、それぞれの棟はわずか2日で設置することができます。また、環境への影響や負荷は最小限に抑えられています。

エンジニアリング教育:
本校は、ダイソンの慈善活動を担い、次世代のエンジニアを育てることを使命とするジェームズ ダイソン財団のミッションと知見に基づくものです。財団はその使命の達成に向け、現在までに6,000万ポンド(約87億円*)以上を投じています。

財団の取り組みには、無償の教育資源提供、エンジニアリングを志す学生向けの各種学費支援、プロトタイピングのワークショップ開催、テクノロジー教育の向上に向けた学校支援などがあります。2016年には、英国だけで17万人以上の児童が財団の教育資源を利用しました。これとは別に、16,000人がダイソンのボランティアによる教育イベントに参加しました。

ジェームズ ダイソン財団が主催する国際エンジニアリングアワード、ジェームズ ダイソン アワードは23カ国で開催され、次世代のデザインエンジニアの支援・育成を目的に毎年開催しています。

大学教育:
本校は、ダイソンの慈善活動を担い、次世代のエンジニアを育てることを使命とするジェームズ ダイソン財団のミッションと知見に基づくものです。財団はその使命の達成に向け、現在までに6,000万ポンド(約87億円*)以上を投じています。

ジェームズ ダイソン財団は、本校の設立に向け、インペリアル・カレッジ・ロンドンに1,200万ポンド(約17.4億円*)を寄付しました。専門家であるダイソンのエンジニアの協力を得て、財団と同校のスタッフは緊密に連携しコースのプログラムを開発しました。このコースでは今年、女子の合格者が初めて全体の半分を超えました。

財団はケンブリッジ大学にも800万ポンド(約11.6億円*)の寄付を実施しました。これは、学生に設計のプロセスを教える役割を担う施設、ダイソン・エンジニアリング・デザイン・センター(James Dyson Building for Engineering)、および大学院生による最先端プロジェクトの研究ハブであるジェームズ・ダイソン・エンジニアリング・ビルディングを設立するためです。

【特記事項】

英国の高等教育の現状:

  • 大学満足度は、年々下落傾向にあり、2014年には10点中7.7点、2016年には6.9点まで下落。
  • 最新の大卒者の労働市場統計 によると 、全大卒者の31%が大卒者向けもしくは高度な技術を要する職に就業することができていません。
  • 英国の大学生が抱える借金は平均44,000ポンド(約638万円*)。2016年実施の調査によると 、大学入学前の学生の53%が深刻な懸念を示しており、7%はそのために大学入学をためらうかもしれないと回答。学資ローンの回避は大学入学を避ける大きな要因となっており、調査対象者の56%が大学に行かない主な理由としています。
  • 同法は教育セクターにおける25年ぶりの大きな改革であり、同法の提案者であるジョー ジョンソン氏からの直接の働きかけにより、本校は同法を活用した最初の事例となります。

 

学位課程について:

  • 本校は、英国ウィルトシャー州マルムズベリーにあるダイソン テクノロジーキャンパスを拠点とし、4年間のプログラムを実施します。
  • 入学希望者の出願資格は、数学および科学またはテクノロジー系の教科を含む、少なくとも3教科でAレベル(高校卒業資格)を有し、なおかつAAB(3教科でAを2つ、Bを1つ)以上の成績を収めた、もしくは収める見込みであることです。
  • 学生エンジニアには、ダイソン社の研究デザイン開発チームでの仕事を通じ給与が支給されます。さらに、働きながらウォーリック大学WMGによる独自のエンジニアリング教育を受け、その学費負担はありません。
  • 学生エンジニアはダイソン テクノロジーキャンパス内にある、多目的スポーツ施設「ザ・ハンガー」やカフェ、レストランなどのレクリエーション施設を利用することができます。カフェやレストランを率いるジョー クローン氏は、ソーホーにあるマルコ・ピエール・ホワイト氏のミシュラン星付きレストラン、レスカルゴで料理長を務めた人物です。

エンジニアリング教育の沿革:

  • ジェームズ ダイソン財団は、これまで慈善活動の展開に向けて6,000万ポンド(約87億円*)を寄付し、ダイソン エンジニアリングボックス、デザインプロセスのワークショップ、各種奨学金などのプログラムを実施。国際エンジニアリングアワードであるジェームズ ダイソン アワードを、ダイソンが事業展開している国々のうち23カ国で開催。
  • 英国教育省と緊密に連携し、学校におけるデザインとテクノロジーの教育方法の向上に取り組んでおり、キー・ステージ1~5におけるカリキュラム改訂について提言を行っています。
  • ダイソンでは2017年中に、本校の新入生と同時期の9月に入社する80名を含む、世界で140名を超える大卒者の採用を予定しています。ジェームズ ダイソンは若者の採用に非常に積極的であり、若者の創造性、パワー、新しいアイデアを受け入れる点を高く評価しています。

ダイソン テクノロジーキャンパス:

  • 2016年、市場調査会社YouGovによる調査BrandIndexの英国で最も好きなブランドトップ10で、ダイソンはYouTube、Appleを抑えて上位にランクイン。統計調査企業StatistaによるBloombergのレポートでは、英国で最も働きやすい企業10社に選出。
  • 過去4年間でダイソンの売上高は2倍以上に成長、テクノロジーへの投資は3倍に増加。
  • 毎週700万ポンド(約10億円*)を研究開発に投資、将来のテクノロジーに対しては、世界で25億ポンド(約3,625億円*)を投資。
  • マルムズベリーにある129のラボには、6軸コンピューター数値制御(CNC)機械、4機種の3Dプリンター、半無響室、走査型電子顕微鏡(SEM)、CT(コンピューター断層撮影)スキャンなど、専門的な機器を導入。
  • 本校の学生エンジニアは、シンガポール、上海、マレーシア、サンフランシスコの各エンジニアと連携して業務に従事。

※1ポンド=145円で換算しています。


<本件に関するメディアからのお問い合わせ>
  ダイソン株式会社 山崎史
Tel: 03-3238-8928 / Email: fumi.yamazaki@dyson.com