ダニ
屋内のアレルゲン原因の第一位であるダニは、節足動物(ダニ、
ツツガムシの幼虫であるケダニ、クモなど)の一種です。
ダニは、角質を食料としています。ヒトからは数週間で28グラムの
皮膚がはがれ落ちています。そのためダニは、こうした細胞が
蓄積している場所であればどこにでも、たとえば畳、マット、
カーペット、床の溝、布団、ベッド、枕、ソファ、クッション、
衣類、ぬいぐるみなどに潜んでいるのです。カーペットやラグには
1平方メートルあたりに最大で1,000匹のダニが生息しています。
アレルギー反応を引き起こすのはダニそのものではなく、
その排泄物です。ダニの排泄物は喘息やその他のアレルギー性疾患の
原因となるような強力なアレルゲンタンパク質を含んでいます。
アレルゲンタンパク質とは微生物が食料とする皮膚や真菌を分解する
ために用いられる酵素です。アレルゲンタンパク質は、この作用の中で
残った老廃物と共に排泄されます。さらに悪いことに、ダニの排泄物は
非常に小さく軽いため、空中に舞いやすく、ヒトが呼吸する際に体内に取り込まれます。
日本の気候や住環境は、ダニが繁殖するのに好条件です。
数が減少する冬でさえ、ダニの排泄物は問題となります。